「やる気スイッチがどこにあるか分からない」「どこが地雷なのか心配」と上の世代から、取り扱いが難しいと言われがちな「Z世代」。「タイパ(タイムパフォーマンス)」や「プライベート」を重視すると言われるZ世代は、実際のところどのような価値観を持っているのでしょうか?
本記事では、IVUSA(NPO法人国際ボランティア学生協会)に所属する大学生のリアルな声を通して、Z世代の価値観とその背景に迫ります。
お話を聞いた人:グリーンさん:大学4年生 / イエローさん:大学3年生 / ブルーさん:大学3年生
■「自分らしさ」と「効率性」を求めるZ世代のリアル
― 「Z世代って◯◯だよね」っていろいろなところで言われると思うのですが、自分たちでも共感できるものはありますか?
グリーンさん: 「自分らしさを客観的に評価されるのが安心感につながる」っていうのは、共感できる人が多いんじゃないかなと思いますね。MBTIとか占いとかもそうだけど、「自分ってこういう人間なんだ」ってはっきりさせることで、ある種の安心感を覚えるというか。自信のなさを補える感じ。
― そうなんですね。やっぱりMBTIって意識しますか?例えば、「あの人、○○タイプっぽいな」とか。
ブルーさん: 完全に信じてるわけじゃないけど、ちょっとした参考にすることはありますね。
イエローさん: 活動チームが始動するとき、全員で自己紹介する場面があるんですが、そのときにMBTIが自己紹介項目に入っていることが多いですね。なので、人によって信じる度合いは違うけど、一応みんなのタイプは知ってる感じです。
― 例えば出身地とかと同じくらい定着してる感じ?
グリーンさん: それに近いかもしれませんね。
― タイパ(タイムパフォーマンス)やコスパ(コストパフォーマンス)を重視するとも言われますが、実際どうですか?
イエローさん: その通りだと思います!コロナ禍では大学の授業がオンライン中心だったのですが、倍速視聴でもけっこう理解できるなって思いました。周りでも2倍速で見てる人は多い気がします。
YouTubeで社会問題や政治の話題なんかをチェックするときも、2倍速で見たり、散歩しながら聞いたりとか、できるだけ効率的にやりたいって思っちゃいます。でもその代わりに、周りをみていると、何もしない、ぼーっとする時間を取るのが難しそうだなって感じます。
―ちなみに普段はどんなSNSを利用してますか?
イエローさん: インスタやTwitterを使うことが多いです。TikTokは見ないですね。
グリーンさん: TikTokはよく見ます。芸能人やファッション、自然系の動画など、流れてきたものをそのままチェックする感じです。あと情報収集の手段としてTikTokやインスタを使うこともあります。Googleで調べる以外にも、SNSには新しい情報が眠っている可能性があると思うので。
ブルーさん: 私はインスタのリールを見る時間が多いですね。動物の動画とか、美味しいご飯屋さんの情報なんかを探してます。癒しの時間でもあるし、情報収集の場でもあるって感じです。
■「ほめられるのが苦手?」学校生活とキャリアの本音
― 最近の大学生は「ほめられたくない、目立ちたくない」という傾向があるのも聞きます。みなさんはどう思いますか?
ブルーさん: 私は共感できないですね。ほめられるべき人は、ちゃんとほめられた方がいいと思います。
イエローさん: 私は少し違和感があります。特に大勢の前で表彰するのは時代遅れかなって。評価は個人的に伝えられるだけで十分だし、わざわざ競争みたいな空気を作る必要はないのかなって思います。
グリーンさん: 自分は表彰されると普通に嬉しいです。どこかで目立ちたいという気持ちもあるので。
― 「大学のテーマパーク化」(大学生の「お客様」化)という傾向があると言われていますが、それについてはどう感じますか?
ブルーさん: 私はちょっとわかるなって思いますね。授業や課題に対して、不満ばかり・・・みたいな。でも、学生は学びに行ってる身だし、教授も研究者なんだからそんなに不満言わなくてもって感じます。
― 具体的にはどんな不満が多いんでしょうか?
ブルーさん: 「もっとこうしてほしい」「あれをしてくれない」っていう声が多いですね。高校までの教師像を大学の教授に求めてる感じがあるのかなって。
― 社会人になったら一時的に負担が増えても挑戦したいって思いますか?それとも無理のない範囲で業務に取り組みたい?
ブルーさん: 場合によりますね。本当に熱中できる仕事に就けるなら残業は全然OKだけど、仕方なく入った企業ならプライベートを優先しちゃいそう。
グリーンさん: 全く同じ意見です。
イエローさん: 私は環境によるかな。20代はバリバリ頑張りたいけど、そのうち結婚したら家庭の方が大事なので、そちらを優先させたいなって思っています。
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「あ、わかる!」って共感するところはありましたか?
効率を大事にしながらも、自分らしさもちゃんと考えてるのが、すごくイマドキっぽいなと感じました。本記事が自分の価値観を見つめ直したり、新しい考え方を取り入れたりするきっかけになればうれしいです!
この記事を書いた人
筒木愛美
IVUSA20期、東洋大学社会学部出身。学生時代にはIVUSAで東日本大震災復興支援活動や地域活性化のボランティア活動に従事するほか、日本財団学生ボランティアセンターで学生ボランティア団体の中間支援にも取り組む。大学卒業後は、都内のWebコンテンツ制作会社に就職。「一般社団法人防災ガール」の共同事務局長を経て、2018年1月にフリーランスとして独立。故郷の長野県を拠点にフリーランスにて広報・情報発信支援の活動をおこなう。
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