今回は、今年の春のプロジェクトの中で、コロナ禍以降、初めて現地に赴く「カンボジア子ども教育支援活動2023」の裏側に迫りました。
活動を繋げていくための大切な"想い"について、プロジェクトマネージャーの佐藤桃子さんに熱く語っていただきました。
〜インタビューに答えてくれた方〜
●プロジェクトマネージャー 東京駒沢クラブ4年 佐藤桃子
〈プロフィール〉
第30期 学生幹部役員。
第29期 東京駒沢クラブ クラブマネージャー。
カンボジア年間チームセクション長。
沖縄戦没者遺骨収集活動2022夏 ロジスティックスマネージャー。
カンボジア子ども教育支援活動2023春 プロジェクトマネージャー。
卒業後の職業:小学校の先生
Q.プロマネになろうと思ったきっかけは?
やはり、昨年の活動でスタマネを務めていた先輩の影響です。3年前に同じ班で現地に行きホームステイ先が同じだった頃から仲が良く、深く話す関係になりました。
学年を重ねるごとにカンボジア隊についてたくさん考え、昨年はプロマネになれなかった彼女の想いや歴代のプロマネの想いを私が繋がなきゃと思って、今回志願しました。
Q.コロナ禍で現地での活動を再開することを決断する時の想いや葛藤はどのようなものでしたか?
終息を見せないコロナやインフルエンザの感染率が高いまま、カンボジアでのコロナがどれくらい重い扱いのものなのかも把握しきれないことが一番の恐怖です。
現地に行き、コロナに限らず変異株などに感染した時のリスクを考えるととても大変でした。日本に帰国したとき、隊の参加者の負担にもなるし、社会的にも大きなリスクになるのではと考えました。
しかし、今カンボジアに行かなければ過去の先輩方から紡がれる想いや現地の方との関係性が途絶えてしまうことを考慮すると、一刻も早く現地に赴くべきであると思いました。活動を繋がなければならない使命感も大きかったです。
Q.現地には3年間行けてないと思うのですが、今もなお活動に向き合い続ける要因はなんでしょうか?
最も大きなきっかけは、3年前に現地でホームステイをした先の女の子との約束を果たしたいという想いでした。
対面は果たせていないものの、昨年の国内スタツアで画面越しに再会した時に「また会いに行くね」と直接言葉を交わしたことで、私が現地に帰る意味をより改めて認識することができました。
新たな約束をしてこれからも繋げられることに、期待が高まりました。同時に、日本にいながらもついてきてくれた後輩のみんなにこれまで、築いてきた現地との繋がりを肌で感じてもらえたことがとっても嬉しかったです。
そしてこの最後の年に、やっと彼女たちに会えることになり私の3年越しの願いが叶うことがとても感慨深いです。
この一つの想いも、IVUSAが掲げている国際協力のテーマ「世界中に親戚を作る」を体現できるものなので今後も繋げていって欲しいなと思います。
Q.今回の活動に対する想いは?
歴代活動を繋げてきてくださった先輩方の想いがたくさん詰まった隊になると考えています。その想いを途絶えさせたくないという気持ちが1番強いです。今のIVUSAでは私たちが現地に行ったことのある最後の代になるっていうのも大きいですね。
【個・想・繋】
今回の活動でも掲げているこの言葉は、私が昨年度駒沢クラブでクラブマネージャーをしていた時から大切にしている言葉です。自分自身、個人の想いや歴代重なる想い、現地に行く想い、それぞれがいろんな人たちの想いを今後どのように繋げていくのかっていう想いを重視したい意味が込められています。この想いでこれまで突き進んできました。
現地に行く想いもそれぞれ違うから、大切にして欲しい。
現地に行く前、行ってからとその未来やその想いを繋げて欲しい。そんな願いです。
隊員の一人ひとりにしっかりその中身を考えて欲しいと思っています。
今年は資金が不足していて、学校が建てられる活動でもないので自分たちが多額の参加費を払ってまで現地に行く理由を隊員のみんなには意識して欲しいです。
Q.活動を作る中で辛いことやモチベーションが下がってしまうこともあると思いますが、どのようにコントロールしていますか?
確かに自分の気持ちに波が来ることはあります。
でもしかし、今回25万円もの高額な参加費を準備して参加してくれる隊員が40人弱もいることを考えたら、私のモチベの上下でつまらない隊にしてほしくないなと思うんです。
初めて海外に行く子や初めてIVUSAとしての活動、カンボジア隊としての活動に参加する子もいるのでその子たちの気持ちを大切にしてあげたい。この子達に残念な思いをしてほしくないって考えています。
みんなにいい経験をして帰って欲しいと思うことでモチベーションを保っています。素敵な笑顔でみんなの活動に対する想いを聞くことで維持しています。モチベが下がらないように、みんなの顔を見るか先輩たちの想いを聞くかをしています。
Q.先輩たちの想いや憧れの姿に追いつこうとする過程がかえってプレッシャーになってしまうことはないですか?
「その人なりのリーダー像がある」と言う言葉を先輩にかけてもらって、大切にしています。その人なりの思いがある。私は私。その姿を抜かす抜かさないじゃない。私が先輩たちに思うように、後輩もそのようについてきてくれるって言ってもらったのでそのように考えています。
Q.これまでを振り返ってみて、IVUSAで得られたものはありますか?
確実に言えるのは人前に立つ力です。クラマネやロジマネ、今回のプロマネ、学生幹部などの経験で前に立って人をまとめる力はすごくIVUSAで身についたものだと思います。事前7割という言葉があるように、物事に対する準備の仕方も学ぶことができました。
Q.IVUSAで目標にしていることはなんですか?
自分の関わった後輩に自分の気持ちを持ってもらうことです。しっかりと自分の想いを持って、今後過ごして欲しいなと思います。私はそのみんなの気持ちを優先するようにしています。個人の考え方を大事にしたいと強く思うからこそ、その考えを大切に向き合っています。
これまでたくさんの活動に行ったり、自分のクラブと関わったりする中で数多くの後輩に出会ってきましたが、我が子を可愛がる母親のように接しています。みんな可愛い!笑
そんな大切な仲間と一緒に、たくさんの想いを背負って、私の大切なカンボジアの地に帰れることがとても嬉しいです。
今回の記事、いかがでしたでしょうか?
2006年から続くこの【カンボジア子ども教育支援活動】も今年で17年目を迎えます。
コロナ禍で現地に行くことができなくても、活動を繋ぐために歩みを止めることなくここまできました。
その裏側にある、たくさんの想いを少しでも感じ取っていただければ嬉しいです!
まだまだ厳しい社会情勢ではありますが、一日でも早く現地の子どもたちに笑顔を届けられるように、今後も努めていきたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
【この記事を書いた人】
木村香蓮(東京日野クラブ2年)
香港生まれ、東京育ち。
幼い頃から海外に興味を持ち、国際協力がしたくてIVUSAに入りました。
対面でやっとカンボジアに行くことができることをとても楽しみにしています。
佐藤天祐(長崎佐世保クラブ1年)
兵庫県出身。
怒涛の期末シーズンも過ぎ去り、春休みカンボジアにいく実感が出てきたこの頃です!!
少しでも多く現地での学びを今後に活かせるように頑張りたいです。
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