3月、卒業の季節です。
大学卒業、そしてIVUSAからも卒業です。もう社会人になるかと思うと怖い…
さて、IVUSA卒業文集ということで、私が大学の卒業論文で書いたテーマについて記事にしたいと思います。
皆さん「バーンアウト」という言葉を聞いたことはありますか?
「燃え尽き症候群」とも呼ばれています。
バーンアウトとは、これまで熱心に働いていた人が、急に燃え尽きたように仕事への情熱や意欲を失ってしまうことを言います。
皆さんの周りにもいませんか?すごくやる気があって頑張っていたはずなのに、急に離れていってしまった人。いわゆる「飛ぶ」と呼ばれる状態の人。
IVUSAの活動に多く取り組むようになってから「飛ぶ」という言葉をよく聞くようになりました。突然いなくなる、連絡が途絶えてしまう、私の周りでもありました。 いろいろな理由があると思いますが、中には頑張りすぎて心も体も疲れてしまって離れた人もいるかもしれません。
学業とサークルの両立、他にもやることはたくさんある。そりゃ疲れます。
もしかしたらバーンアウトは身近な問題では…?と思い、興味を持ち始めました。
今回は、調査結果と個人的主観を合わせて書いていきます。
バーンアウトになりやすい人
バーンアウトになるには個人・環境要因がありますが、 個人要因の性格として挙げられるものは、
・真面目な人
・頑張りすぎる人
・周りに助けを求められない人 など、
す~ごく周りにいる気がします。責任感のある頑張り屋さんで素敵な人ですけどね!
バーンアウトは特に医療や介護といった、「人」を相手とするサービス業で問題視されることが多いです。相手の立場を思いやり、気配りすることで大きなエネルギーを消費しています。同じように「人」を相手とするボランティア団体でも、バーンアウトの悩みを抱えていると言われています。
全力を出して頑張ることができる人が陥りやすいバーンアウトとは、どんな症状なのでしょうか。
バーンアウトの症状
バーンアウトには大きく3つの症状があります。
➀脱人格化
他人から距離を置き、人に敬意を払わず非人間的な対応をとること。
➁情緒的消耗感
疲れ果てたという感情が生まれ、もう何もしたくないと思うこと。
➂個人的達成感の低下
達成したという充実感を得られなかったり、得られそうにないと予期したりすること。
具体的な症状としては、自己嫌悪・思いやりの喪失・無気力などが挙げられます。また、ストレスによるイライラや不眠といった身体症状も表れます。
大学の講義の中で、涙が止まらなくなるのも燃え尽きの一種だと聞きました。その話を聞く少し前に、私自身も急にプツンと涙腺が切れて、何時間も涙が止まらなかったことがありました。知らない間に涙が出てきた、という経験ある人は意外と多いのではないでしょうか。
もしかしたらそれも頑張りすぎているサインかもしれません。
IVUSA学生のバーンアウト傾向
IVUSA学生に計101名(2年生:24名、3年生:38名、4年生:39名)に調査を実施しました。ある程度IVUSAに深く関わったことがある人を対象としたため、1年生は調査対象者から除外しています。
久保・田尾(1992)のバーンアウト尺度を調査対象者であるIVUSA学生に合わせて一部変更して使用しました。
この項目を見るだけで「あ~、あるある」となる人もいるのでは?
各項目「5:当てはまる、4:少し当てはまる、3:どちらともいえない、2:余り当てはまらない、1:当てはまらない」の5件法で回答を求めました。
そして、調査結果をバーンアウトの自己診断基準(久保・田尾, 1996)を基に得点が低い順に5段階に分類しました。
結果として、バーンアウトの危険性はあまり高くありませんでした。よかった~
でも項目ごとに結果を見てみると、少し心配になる部分もありました。
例えば、「12.サークル活動のために心にゆとりがなくなったと感じることがある」という項目。当てはまる・少し当てはまると回答した人が8割を超えていました。 他にも情緒的消耗感を測る項目は当てはまると回答する人が比較的に多かったです。
しかし全体のバーンアウト得点は高くない。この結果になった理由として、個人的達成感を得られていることが考えられます。
(個人的達成感の低下の危険性が低い→個人的達成感を得ているとしています)
情緒的に疲れていても、それを上回るほどの達成感があるから、変わらずやる気をもって続けることが出来るのではないかと思います。
バーンアウトにならないために
私の主観的な考察ではありますが、
エネルギーをたくさん消費して、心も体も疲れて、
それでも頑張れるくらいの達成感ややりがいがある。
そんな燃え尽きそうになるまで頑張れること、頑張れるものに出会うことってすごいです。
でも、燃え尽きてしまってはよくない!
自分を大切にできてから、人のことも大切にできると思っていて。
自分の心と身体に寄り添って、自分ができると思える範囲でやることが大事だと思います。
一人で抱え込んだり、何でも引き受けたり、頑張りすぎる人。
本当にそういう人が多いと思います。
全部自分でやらなきゃいけないと思いこまないで、
わからないことやできないことは無理せず誰かを頼ること。
上手くいかなくて落ち込んだときは、仲間と楽しく話すこと。
よく言われるようなことですが、大切なストレス対処法です。
頑張れる機会があって、一緒に頑張れる仲間がいて、
これってすごく素敵なことだと思います。
だからこそ、自分と上手に付き合って、
燃え尽きない程度に「たのしく」頑張りましょう◎
最後に頼れる同期のごく一部を添えて(懐かしい)
ありがとうございました!
この記事を書いた人
マーケティング部 東京板橋クラブ室井彩音
卒業文集という形で、28期のみんなにも記事を書いてもらいました。文章だからこその面白さがあるな~と思います。記事書くこと好きでした。これからもっといろんな人に読んでほしいし、書いてほしいですね!来期からも楽しみにしていただけると嬉しいです。
0コメント