宮﨑「阪神・淡路大震災の時に神戸市で発生した157件の建物火災で、原因が特定できた55件のうちの33件が通電火災だったことから注目されたけど、その抑制のために効果的といわれる感震ブレーカーもあまり普及が進んでいないんだよね」
三浦「停電が突然回復したときに、部屋の中が散乱していて、電気ストーブとかが過熱して発火する。という映像を見たことありますけど、電気ストーブは転倒していると電源が入らない安全装置がついているし、よく言われる電熱器具って今時使っている人いるんですかね」
宮﨑「きっと“電熱器具=電気コンロや電気ストーブ“ってイメージなんだね。アイロン、ヘアドライヤー、電気カーペット、電気ポットなども電熱器具と呼ばれている。観賞魚用のヒーターもだね」
三浦「たしかに、アイロンやヘアドライヤーは電源入ったままなら発火するまで熱くなりそうですね。でも、電気カーペットや観賞魚用ヒーターとかは大丈夫な気がしますが」
宮﨑「通電火災は大きく2種類あって、一つ目が映像で見たというパターンで、もう一つが家具の転倒や落下物で、電気コードが下敷きや引っ張りで損傷し、通電の瞬間ショート。近くに燃えやすいものがあり着火する」
三浦「なるほど、電気ストーブの印象が強すぎて自分の家にはないから安心していましたが、ある意味すべての電気製品に可能性があるんですね」
宮﨑「そうなんだ。特に温める系の電気機器=電熱器具は、常時通電している状態で使用する場合が多いので、消し忘れたまま避難してしまう可能性が高い。なので、感震ブレーカーで安全対策をというわけなんだ」
三浦「納得ですね。避難先から家に帰ったら燃えてなくなっていたなんて最悪ですし、もし自分の家が火元で周辺まで延焼させてしまったなんてことになったらもう住んでいられないですよ。
そう考えると、どうしてガスみたいに慎重に一戸ずつ戻さずに、勝手に一気に電気を戻すんでしょう?」
宮﨑「ガスみたいに安全確認しながら行うと、復旧に膨大な時間がかかるよね。電気が復旧しないと、命の危険につながることがあまりにも多いから時間を優先するしかない」
三浦「なるほど、医療機関や福祉機関などには電気機器が命綱という方も少なくないし、家庭で介護している方々にとっても時間は命に直結しますよね」
宮﨑「さらに、多くの方の避難生活を支えるためにも、様々な復旧作業そのものを進めるためにも、電気の早期復旧は必要なことだよね」
三浦「感震ブレーカーを設置することは、私たち誰もができる地域防災への貢献活動ということですね。簡易式の感震ブレーカーなら2、3千円程度なので、人助け・街助けと思えば安いもんですね」
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宮﨑 猛志 (Twitterはこちら)
地域密着型災害救援家
北海道南西沖地震以降の国内、国外の災害現場において救援・復旧・復興活動を行うNPO法人国際ボランティア学生協会理事。
昨年度までに、33都道府県86市区町村、計233回の活動を行い、延べ11,120人の若い力で被災地での家屋の片づけや泥の撤去、避難所支援などを実施。
平時には、地域防災や危機対応に関する講演やワークショップの運営、応急救命講習の普及に努めている。
国士舘大学防災・救急救助総合研究所非常勤研究員、世田谷区防災会議専門部会員、ちよだボランティアセンター運営委員、せたがや防災NPOアクション代表、IVUSA危機対応研究所所長、その他災害VC運営委員、災害NPOネットワークメンバー等
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