▶間に合う人と間に合わない人
三浦「IVUSAの災害救援活動のはじまりは1993年に起きた北海道南西沖地震です。震源に近かった奥尻島が巨大津波の被害を受けました。この災害から、今の僕たちが知っておくべきことってなんでしょう」
宮さん「震源地が陸地に近かったことだよね。これはどういうことを意味しているんだっけ」
三浦「津波がすぐにくる、ということですね。南西沖地震の時は津波到達時間はどのくらいだったんですか?東日本大震災の時は揺れてから30~40分で津波が到達したと聞いています」
宮さん「奥尻島の場合、第一波が2~3分で来たという話から5~6分という話まで聞くね。一つ言えるのは、津波警報が5分後に出されたと記録があるけど、それよりも早く津波が到達していた地域もあった。つまり、言われてから逃げるのでは間に合わなかった。今発生が予想されている地震で同じようなことが言われている災害は?」
三浦「南海トラフ巨大地震ですね。震源域によっては津波到達予想時間が10分を切るところもありますよね」
宮さん「そうなんだよね。だからこそ津波災害に備える最大の教訓は、沿岸部にいて揺れたらすぐに高台に上がること。なんだけど、なかなか頭で分かっていても行動に移せる人はどのくらいいるのか、、」
三浦「漠然と”逃げなくちゃいけない”ではなく、まずは自分が逃げなくちゃいけない地域に住んでいるのか否か。もし津波被害が予想される場所に暮らしているとすれば、何分以内にどのような行動を取らなければならないのか。そこまで知っておくことが必要ということですね」
▶間に合わない人こそ見てほしい
三浦「津波と聞くと僕からすると東日本大震災の印象がとても強いです。若い人の中にはこの災害をそもそも知らない人もいるだろうと思います」
宮さん「南西沖地震より前は、被災状況をリアルタイムで報道されるようなことはなかった記憶がある。この災害で初めてヘリからの空撮映像などでリアルタイムの被災地の状況を知ることができるようになった。被災していない自分たちにとってもかなり衝撃を覚えたな」
三浦「当時のIVUSAの先輩方が衝動に駆られたのも、そういった背景があったからなんですね」
宮さん「中にはウニ丼目当ての先輩もいたって聞くけどね」
三浦「奥尻のウニは有名ですからね! やっぱり、過去の災害の様子を知ることができる現代はある種恵まれているなと感じます。南西沖地震もそうですし、特に東日本大震災の当時の様子を映した映像はいくらでも見ることができます。だからこそ、自分が津波被害の想定地域に暮らしているのならば”もし被災したら自分の地域はどうなるのか”、”そのような状況の中で自分の身を守るために何をしなければならないのか”、もしもの時に備えて現実を知っておく必要はあるなと思います」
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▶『Youth for the Resilience』とは
東日本大震災から10年となる今、私たち若者が自らの大切なものを守るための「備え」と「行動」を身につけることを目的とした「若者の災害対応力向上キャンペーン」です!
「#Y4R」
▶『ゆるぼう(ゆる防災)』とは
Y4Rキャンペーンの取り組みの一つで、 「調べれば分かるけど、そこまでじゃない話」をコンセプトに、事務局の宮さんと三浦が防災・減災に関する様々なテーマについて話し合うシリーズです!
今後も「防災袋に入れておくべきものは?」「避難生活時に気をつけるべきことは?」などなどのテーマを予定しています!
▶会員向け災害対応力レクチャーのお知らせ
私達一人ひとりが取るべき避難行動は生活圏・居住環境によって異なります。
この災害対応力レクチャーでは、IVUSA職員の宮﨑が、実際にあなたが暮らす地域や居住環境で必要な災害への備え、被災時行動をレクチャーします!
希望する人は会員ページ内の災害対応力レクチャーエントリーページからエントリーをお願いいたします!
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事務局 三浦 慎爾
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