IVUSAは、2002年6月に、公益財団法人車両競技公益資金記念財団(以下:公益記念財団)と、「災害復旧援護に係るボランティア活動助成事業に関する協定」を締結しました。
IVUSAのロジに関わりが深いため、今回はこの公益記念財団についてご紹介いたします。
■公益記念財団とは?
1975年4月に、競輪とオートレースの公益資金からの出捐により(収益の一部によって)設立されました。 競輪とオートレースの公益資金により建築整備された社会福祉施設等の補修改善を行い、それらの施設等の有効適切な活用を図り、競輪とオートレースが行った公益事業の支援並びに補完を行っています。
その後、公益法人改革の趣旨に沿って、事業の対象範囲を従前の競輪とオートレースの公益事業の支援並びに補完に限定することなく、不特定多数とすることとし、公益財団法人としての認定を受け、平成23年4月に新たに公益財団法人車両競技公益資金記念財団(略称:公益記念財団)として再発足しました。 詳しくは公益記念財団のホームページをご覧ください。
■公益記念財団との協定とは?
2002年6月に、公益記念財団と、IVUSAが、災害対策事業として行う災害復旧援護ボランティア活動に対し、双方が協力して行うことで、より円滑で有効な活動を実施することを目的とした「災害復旧援護に係るボランティア活動助成事業に関する協定」を締結しました。具体的には事業に対する経済的・物質的援助を公益記念財団が提供し、IVUSAからは、災害時に活動することの出来るマンパワーを災害復旧活動に提供するというものです。
■経済的な援助とは?
災害ボランティアとして活動する上で、大きな問題が2つあります。
①被災地までの交通費や滞在費、活動に必要な器材の費用の負担と、②活動スケジュールの調整です。これは災害が突発的に発生するものであるところが大きく、この2点に対応できる人が少ないのが現状です。
一方で社会人と比べて、比較的時間的な調整がきく大学生は、問題点の①である経済的な面で災害ボランティアに参加する事が難しいという問題を抱えています。
そこで、経済的な負担だけでも改善できればとIVUSAが災害救援活動を行う際に、被災地域まで行くための交通費や、現地での食費や宿泊費、作業で必要となる消耗品等の費用を「助成金」という形でご支援いただいています。
そのため、夏プロ・春プロと言われる通常の活動では、上記の費用を参加者一人ひとりが負担していますが、災害救援活動では金銭的な負担が軽減されます。
■物質的な援助とは?
災害救援活動で必要となる様々な資器材(装備)を財団装備として揃えていただいており、災害救援活動をはじめ、夏プロ・春プロや各種講習会(研修等)などで使用する際は貸与申請書を提出しお借りし、使用させていただいています。
*万が一、破損、紛失してしまった際には必ずロジに報告して下さい。
■「食」の資器材
災害救援活動の際には、自炊はもちろんのこと、住民さんに対する炊き出しを行うこともあります。そのため、
「まかないくん」という一度に500人分のお味噌汁などの汁物を作ることができる大きな鍋や、
お米を5升(50合、お茶碗約100杯分、おにぎり約170個分)炊ける炊飯釜や、
ラーメン屋さんでしか見ないような寸胴や業務用ガスコンロなどがあります。
■「住」の資器材
被災地やその周辺地域の宿泊施設は、避難生活をする住民さんの避難先・仮住まいとして使用されることがあります。そういったときに、自分たちの宿泊場所を確保する手段として、テントがあります。
広いスペースさえあれば、どこでも寝泊りできるのが利点です。 慣れるまではなかなか寝付けない人もいるかもしれませんが、日中クタクタになるまで作業をしているので、意外と心地よく、快適に眠れます。
他にも、夜間の工事現場で見るようなバルーン投光器や、ハロゲン投光器もあり、停電地域や灯りがないところでも問題ありません。
■作業等に使う資器材
IVUSAが被災地でお手伝いさせていただく作業は多岐にわたります。それらに対応するために様々な資器材を使います。
まずは電源の確保。被災地では停電していることが少なくありません。
次に通信手段の確保。無線機を使っているとなんだかそれっぽいですよね(笑)
頭は体で一番大事なところ。災害現場ではヘルメット必須です。
万が一に備えて、AEDも常に携帯しています。
水害により、住宅の床下に溜まった泥水はポンプで吸いだします。
泥だけになってしまった住宅の外壁などを洗浄するには高圧洗浄機を使います。
いかがだったでしょうか?
こういった資器材・装備を見て、ワクワクドキドキした人はロジ向きかもしれません(笑)。 興味を持った方はぜひ、ロジの先輩に話を聞いてみてください。
IVUSAの活動は、今回ご紹介した公益記念財団をはじめ、様々な団体や企業、個人の方々にご支援・ご協力をいただき、活動を行っています。そういった方がいるからこそ、活動ができるということを忘れずに、常に感謝の気持ちを持って、元気よく自分たちができることに取り組んでいってください。
この記事を書いた人
IVUSA危機対応研究所 主任研究員 深山 恭介
IVUSA17期卒。関西事務所勤務。 災害救援活動、ロジスティックス、危機対応講習を担当。 プロジェクトでは阿蘇海環境づくり活動、雪原カーニバルなかさと協働活動、インド生活支援活動を担当。
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