平成30年7月豪雨の救援活動で、二年前の八月に僕は岐阜県の関市を訪れました。
参加した理由は「先輩に誘われたから」。これが僕にとって初めての被災地でした。
それまでの僕にとっての被災地は「テレビの向こう側の話」でした。ニュースを見て
「なんか、大変なことになってるなぁ」と思っても、コンビニのおつりを面倒だから募金箱にいれるくらいなものでした。
この大雨によって関市では、真ん中を流れる長良川の氾濫による水害により、多くの家屋が床上浸水の被害を受け、市内では1名の方が命を落とされました。
そんな関市の一軒のお宅に、僕は関わらせていただきました。
非常に温かく迎えてくださったそのご家庭では、床下浸水の被害を受けたため、床が湿ってしまい生活を送れる状態ではありませんでした。そのため、床板を剥がしてその下に溜まってしまった泥を書き出す作業を行いました。
結構大変な作業で、終わった後の僕は全身泥だらけでした。
そんな活動の途中、作業をした家のお母さんが胸の内を明かして下さいました。
「当たり前の日常が一瞬にしてこんな風になってしまってすごく不安で、何をどうしたらいいのか今日まで分からなかったから、助けに来てくれて本当に嬉しかったんだよ」
お母さんは、少し涙を流しながら、微笑んでいました。
浸水被害で使えなくなった家屋を運びだし、行きにも横を通った収集場に向かうと
そこには同じように運び出された瓦礫の山が広がっていました。
しかし、お母さんの話を聞いた後では「ただの瓦礫」だとは思えなくなっていました。
テレビの向こう側には、生活があり、暮らす人がいました。
そのひとつひとつが、元々誰かの大切な家財であり、
そして、当たり前にあった日常の一部であったのだと気づきました。
僕にとってすごく大切な経験です。
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▶『Youth for the Resilience』とは
東日本大震災から10年となる今、私たち若者が自らの大切なものを守るための「備え」と「行動」を身につけることを目的とした「若者の災害対応力向上キャンペーン」です!
「#Y4R」
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28期減災ファクトリー東日本工場長 飯島祐太郎
減災・防災に興味があった訳ではないにも関わらず、
YouTubeリーダーの打診と勘違いをして就任。
今では卒論のテーマを防災教育にするほどに成長。
今後に期待して欲しいとのこと。 家で好きな場所はトイレ。
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