ゆるぼうvol.013 有珠山噴火災害・三宅島噴火災害 【Youth for the Resilience】


▶災害ボランティアネットワークのはじまり


三浦「前回、災害ボランティアセンター運営のはじまりについてのお話は聞かせていただきました。JVOADなどの支援団体のネットワーク組織はいつ頃から広がっていったんですか」


宮さん「ボランティアのネットワーク組織ということなら、阪神・淡路大震災以前からということになるけど、災害とつくと2000年の有珠山噴火災害、三宅島噴火災害がターニングポイントになるかな」


三浦「年に2回の噴火災害はまさに世紀末ですね」


宮さん「3月末に北海道の有珠山が噴火した際、広域に渡るボランティアネットワークの構築が呼びかけられ、有珠山噴火災害ボランティア支援全国ネットワークと呼ばれる後方支援組織が設立された」


三浦「そのネットワーク組織では具体的にどういった動きをしていたんですか?」


宮さん「この組織の意味としては、現地にいち早く行って活動するシステムではなく、現地で適切な復旧活動を行えるよう必要な情報をまとめたり、物資を揃えたりといった後方支援を行なうことで、現地本部が担っていた災害ボランティアの調整業務を肩代わりするものだった」


三浦「殺到するボランティアによって現地に負荷がかかることを抑えるための取り組みだったんですね」


宮さん「そうだね。この取り組みがあったおかげで、7月に起きた三宅島噴火災害の際に東京災害ボランティアネットワークとして11団体136名が一週間後に現地入りすることができた」


三浦「団体同士の横の繋がりがあったからこそ、スムーズな現地入りができたとも言えるわけですね」


宮さん「結果的には、噴火直後の緊急対応から、8月の大噴火で全島避難になり長い避難生活を支援するための三宅島災害・東京ボランティア支援センターの設立につながることになった」


三浦「避難生活の期間は5年ですもんね。その間はどのような支援を行っていたんですか?」


宮さん「東京への避難以降、島民の方々は皆バラバラに生活されていたから、年に一度島民の方々が集まれる三宅島島民ふれあい集会を実施していたね。また、当時は携帯電話も十分に普及していない時代だったから、島民らの連絡先をまとめるような取り組みをしたり、孤立や生活困窮といった福祉的な支援など、まさにネットワークメンバーの得意な分野での支援で連携していたね」


三浦「そういった意味でも、災害系のネットワーク組織が普段から連携することで、発災時の素早い対応からその後の復旧、復興を含めた被災者の生活再建支援まで、繋がりを活かした支援が実現できたということですね」




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▶『Youth for the Resilience』とは
東日本大震災から10年となる今、私たち若者が自らの大切なものを守るための「備え」と「行動」を身につけることを目的とした「若者の災害対応力向上キャンペーン」です!
「#Y4R」


▶『ゆるぼう(ゆる防災)』とは
Y4Rキャンペーンの取り組みの一つで、 「調べれば分かるけど、そこまでじゃない話」をコンセプトに、事務局の宮さんと三浦が防災・減災に関する様々なテーマについて話し合うシリーズです!
今後も「防災袋に入れておくべきものは?」「避難生活時に気をつけるべきことは?」などなどのテーマを予定しています!


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私達一人ひとりが取るべき避難行動は生活圏・居住環境によって異なります。
この災害対応力レクチャーでは、IVUSA職員の宮﨑が、実際にあなたが暮らす地域や居住環境で必要な災害への備え、被災時行動をレクチャーします!
希望する人は会員ページ内の災害対応力レクチャーエントリーページからエントリーをお願いいたします!



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事務局 三浦 慎爾
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