【いくつかの用語について】
・自助、共助、公助
それぞれの意味は、Google先生に聞いてみてください。
防災界隈でこの言葉がよく使われだしたのは、「阪神大震災」以降です。
当時、救出救助された方のうちほとんどが、自らや家族、地域での助け合いで、警察消防といった公的な救助活動で助けられた方が少なかった教訓から、命を守るために日ごろの備え含めた自らの取り組みと、地域の助け合いがあらためて重要視されました。
これを表現するのに、「自助:共助:公助=7:2:1」という表記が、行政の防災啓発物などでも使われるようになったのもこのころです。
ちなみに、「阪神大震災」で、「生き埋めや閉じ込められた際の救助主体等」の統計データによると、
自力で脱出34.9%+家族31.9%=66.8%
友人、隣人28.1%+通行人2.6%=30.7%
救助隊1.7%+その他0.9%=2.6%
なので、四捨五入するようなものではありませんが、「7:3:0」 。
教訓としてはその通りですが、公助盛りすぎじゃね?自助もちょっと盛って共助減らしてバランスとったのかしら?という気がしてしまう人もいるだろうなと・・・。
それはいいとして
今回考えてきていただきたいのは、「地震災害発災直後の救出救助」の自助:共助:公助の割合は7:2:1という風に言われていますが、この割合は他の時間軸、例えば平時の取り組みや備えの時点。命が助かった後の被災時の生活の時なども同じ比率なのか?どういったことが自助、共助、公助にあたるのか?です。
当日テストするとかではないので、なんとなくでも考えてみてください。
・新耐震基準
1981年(昭和56年)6月1日以降に「建築確認済証」が発行されている建物が、新耐震基準建築物となります。「新」といっても、生まれてない昔じゃん。という方もいるでしょうが、もとは大正時代にできた建築物の基準に、関東大震災をきっかけに地震力に関する規定が追加されたのが始まりで、旧耐震基準と呼ばれる建築基準法が施行されたのも1950年(昭和25年)なので十分新しい・・・ということでご納得ください。
大きな災害があるたびに、基準の強化や法令の改正が行われ、2000年(平成12年)の改正が大きな意味で最新の基準となります。
旧耐震の物件は減ってきてはいますが、引っ越しされる際は、1982年以降か、2001年以降かは、気にしてほしいと思います。
是非この機会に、今お住まいのお宅がいつ建てられたかと、構造(木造とかRCとか)をわかる範囲で調べてみてください。
・避難行動と避難生活
言葉自体は“読んで字のごとく”なのですが、防災の取り組みとか、日ごろの備えとかを考えるときに、どういった困り事がどのタイミングで発生するのか?という時間軸の視点が抜けている場合があります。
あなたの、災害の物語を紡いだ時、どういった困りごとがあるのか、どういった備えを考えなければならないのか、思いつくままで結構ですので、考えてきてください。
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この記事を書いた人
宮崎 猛志
地域密着型災害救援家
北海道南西沖地震以降の国内、国外の災害現場において救援・復旧・復興活動を行うNPO法人国際ボランティア学生協会理事。昨年度までに、33都道府県86市区町村、計233回の活動を行い、延べ11,120人の若い力で被災地での家屋の片づけや泥の撤去、避難所支援などを実施。 平時には、地域防災や危機対応に関する講演やワークショップの運営、応急救命講習の普及に努めている。国士舘大学防災・救急救助総合研究所非常勤研究員、世田谷区防災会議専門部会員、ちよだボランティアセンター運営委員、せたがや防災NPOアクション代表、IVUSA危機対応研究所所長、その他災害VC運営委員、災害NPOネットワークメンバー等
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