組織マネジメント入門Vol.001 “選挙”ってなんだろう?

IVUSAの組織運営(マネジメント)を考える上で、<11~12月>という時期は外すことができない時期です。 というのも、「学生代表・学生役員選出選挙」の時期だから!  


IVUSAでは学生代表、学生幹部役員、クラブマネージャー(支部長)、学生役員など、組織マネジメントにあたる中核となる役職者の多くを「選挙」で選出していますが、その立候補・不在者投票・立会演説会・開票・結果発表の全てがこの期間に行われます。 

立候補者たちは勇気を出して立候補し、演説に臨み、その想いや決意を語ります。 

ですから、 

選挙 選挙 選挙 選挙 

この時期は耳がタコになるくらいに聞くワードかと思いますが、

「ちゃんと話を聞いて考えて投票して欲しい」「後輩・同期を応援したい」

といった思いからの呼びかけ。 


「今年度の組織はどうだったか」「では、来期はどうであって欲しいか」「それを担うべき人は誰なのか」 

他人事と捉えずに、ふりかえり、話を聞き、想像をし、考えながら、あなたの一票を投じてください。  


今回は、この「選挙」について、OBOGに話を聞いてみました。 


■“選挙”の始まりを聞いてみた

設立当初の1993年から、選挙によって運営幹部を選出していたわけではありませんでした。 

「なぜ選挙が始まったのか」を第4期学生代表の萩田科子さんに伺いました!  


Q.なぜ“選挙”が必要になったのですか? 

1995年、阪神淡路大震災に対して2回延80人がボランティアとして参加しました。そこに参加した学生から「日常的にも活動がしたい」という声が上がり、その数数十人。団体の規模の拡大に伴い、組織化する必要性が高まっていました。


組織化するにあたっては、組織的な部署と担当者(責任者)を決める必要があり、その担当者を決めるのに立候補制による選挙を実施するようになりました。ちなみに、人数も数十人とはいえ少なかったですし、1年生も立候補できました。 


(阪神淡路大震災のときの写真) 


Q.当時はどんな雰囲気だったのですか? 

阪神大震災に個人で参加してくるようなメンバーが集まっていたので、非常に個性が強く、勝手な人が多く、日常で連携して何かを行う雰囲気はありませんでした(笑)

しかし、組織を形成するという目的のために、本来協力し合わないメンバーが協力し合えたのは、組織化の先にある活動の面白さをよく知っていたからだと思います。  



■“選挙”の「これってどうなの?」を聞いてみた 

新潟県長岡市で市議会議員を務められている第6期学生代表の桑原望さんに、“選挙”の制度を考えるにあたってよく上がる課題を質問としてぶつけてみました!  




Q.IVUSAの選挙では「知っている人」や「親しんだ人」に投票しがちな風潮があるのではないかという話があります。選ぶ側の習熟も問題のひとつではないかというのは、国政選挙や地方選挙でも課題におかれることもあると思うのですが、「真に行政にとって必要な人が選ばれない可能性があるのではないか」という意見についてどう思われますか? 

これまで、市議会議員選挙に5回立候補し、当選してきました。議員歴17年目になります。IVUSAの選挙とは、もちろん違うのだけど、共通することも多いように感じます。


まず、民主主義は完璧ではないけど、今のところ最善な仕組みではないかと思っています。 「知っている人」や「親しんだ人」に投票する、というのは、長岡市議選挙でも同様に感じています。過去、5回選挙をやってわかったのは、投票行動のへの影響は有権者と候補者の距離感が極めて大きいということです。長岡市議選挙だといわゆる学校区などの地元がどこかということです。


IVUSAの選挙だと同じクラブや学校の人、同じプロジェクトに参加した人ですかね。そのため、議員として優秀なことと、選挙に強いことはイコールではないということです。だから、毎回の選挙結果では複雑な想いはあります。しかし、選挙結果は投票率も含めて、有権者が選んだ結果ですので、納得するようにしています。 有権者の想いを無視してはいけないですが選挙のためだけに活動したら、本末転倒ですので、自分の理念と有権者の想いを車の両輪のように考え、活動しています。


自分自身の主張することをまとめるためにも、有権者の皆さんとお話し、一緒に考えさせていただくことが大切ですし、そうした現職議員や立候補者の行動が有権者の方々にも様々なことを考えていただける機会にもなるものだと思います。  


Q.IVUSAの選挙の投票率は世界に数ある選挙を考えても“選挙”くくりで言えば驚異の数値80%をたたきだしてきました。しかし、悲しいことに、蓋を開けてみれば投票した人の約3割は翌年任期中にはいなくなってしまうというような状況があったりします。おそらくこのような状況は、どのような自治体に置き換えてもないものだと思います。もしも、自分がそのような環境の中で「議員選挙出馬をする」というとき、どう思い、何をしますか?

 IVUSAの投票率80%はすごい高いですね。長岡市議選挙の投票率が約50%ですから。 私は選挙の時だけでなく、毎年、後援会の全て方のところに直接、活動報告を持って顔を出すようにしています。


実際、市議会議員選挙であっても、亡くなる方や投票ができない状況になる方はいますが、これまで投票や応援してくれた人への責務だと思っています。 自分自身、選挙のやり方でその後の任期での活動は決まると思っています。


公約は実行に向けて動かなくてはいけませんし、組織や政党の応援をしてもらうということは、その後、応援してくれた人たちのために働かなければならないということでもあります。 投票率が80%だけど、翌年度の継続率が50%なんですよね。これってすごいことですね。いい意味でも、悪い意味でも。 


選挙から任期が始まるまでの間に様々なことがあるのだと思いますが、IVUSAの学生代表・役員選挙においても、その有権者の学生たちが翌年どうするかは、12月の選挙投票時点ではわからないはずですよね。卒業は別としても。 選挙に臨む時点で、自分の精一杯の想いを伝え、共感し応援していただけるようがんばる。 


そして、結果が出たあと、投票や応援を投じてくださった方に報いようとがんばって働く。 IVUSAにおける選挙のような状況の中でも、やっぱり、これに尽きるのではないでしょうか。 IVUSAの学生代表・役員選挙で立候補する学生にもぜひ、そう考えてがんばってほしいなと思います。  

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